旧名鉄谷汲駅
この施設について
谷汲山華厳寺参道入り口脇、2001年10月1日に廃線となった名鉄谷汲線の終点谷汲駅が廃線の日そのままの、いや、現在でも電車が発着しているかのような姿で保存されている。
管理運営は「特定非営利活動法人にわてつ(外部サイトにリダイレクトされます)」によって行われており、「谷汲駅の地域活動の拠点としての活用を目指し、保存活動を超えた活用方法を模索し日々活動」(にわてつウェブページより)されているようである。さらに、同団体により駅・車両の整備や線路の保線まで行われており、たんに廃線駅を残すだけでなく、メンテナンスまで行われている。また、看板などから名鉄愛を感じることができる。
基本的に駅舎自体は終日解放されているが、日曜日の谷汲昆虫館営業時間(10:00~16:00)にはモ755の車内見学、車両ヘッドライト/テールライト点灯が行われている。第三日曜日には駅務室が有人となり、旧待合室を使ったミニミュージアムが開放される。
保存車両は、1928年旧名古屋鉄道が製造し、名岐線や犬山線→広見線や小牧線→瀬戸線→揖斐線や谷汲線と600V線区を渡り歩いたモ750形755号。そして、1926年美濃電気軌道が製造し、笠松線→美濃町線→岐阜市内線と揖斐線を渡り歩いた、戸袋窓が楕円形状で丸窓(電車)として親しまれたモ510型514号が静態保存されている。
なお、モ510型は512号が旧名鉄美濃駅、513号がJR岐阜駅前、515号機は車体のみ名古屋市南区にあるオールドスパゲティファクトリー名古屋店で保存され、中で食事もできる。
旧名鉄美濃駅・モ510型512号
オールドスパゲティファクトリー名古屋店・モ510型515号
特筆すべきは、毎年春や秋に行われている「赤い電車まつり」と呼ばれるイベントである。架線自体は撤去されているため、電車は自走できないが、外部からコンプレッサーでタンクに空気をため、自動扉とブレーキを可動状態にし、最低限必要な電気はバッテリー供給したうえで、貨車移動機アントの動力で車両を牽引運転するのである。牽引運転する車両に見学者も乗ることができ、あたかもモ755が自走しているかの体験をすることができる。
なお、にわてつはさまざまなイベントに参加しており、揖斐川町谷汲昆虫館では、Nゲージジオラマの走行体験を行ったり、15インチゲージ軌道の敷設、運行、撤収をし、イベントで乗車体験を行ったり、モ510系を模したバスを所有し、貨物鉄道博物館と軽便鉄道博物館開館時には、両者を結ぶ無料シャトルバスを運行したりなど幅広い活動をしている。
周辺観光情報
せっかくここまで来たのだから、西国三十三所の第33番札所である谷汲山華厳寺を拝観しない手はない。そもそも、この谷汲線は谷汲山華厳寺参拝客の輸送のために施設されたといっても過言でない。車で来た場合、駅の駐車場に留め置くことはできないので、寺の公共駐車場に移動させる必要がある。その場合、平日以外はたいてい有料である(閑散期の平日は山門脇に駐車することも可能で、無料)。駐車場から歩いて10分ほどで本堂に着く。
施 設 概 要
U R L | https://niwatetsu.jimdofree.com/谷汲駅-1067mm軌道事業/ 外部サイトにリダイレクトされます |
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住 所 | 岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲徳積1412 |
電話番号 | 0585-56-3833 |
開館時間 | 24時間開放 |
休 館 日 | 無休 |
アクセス |
樽見鉄道谷汲口駅より揖斐川町ふれあいバス 谷汲口線「昆虫館前」下車 養老鉄道揖斐駅より揖斐川町ふれあいバス 横蔵線「谷汲山」下車 樽見鉄道谷汲口駅より徒歩約1時間 樽見鉄道谷汲口駅から揖斐川町はなももバスという予約制のバスも利用できるようだが、詳細は揖斐川町ウェブページで確認のこと。 揖斐川町ふれあいバス、樽見鉄道線とも運行本数が非常に少ないため、公共交通機関を利用の際は時刻を確認のこと。特に、揖斐川町ふれあいバスの平日はダイヤが不規則なうえに休日以上に本数が少ないため、注意が必要である。 |
駐 車 場 |
昆虫館前に無料駐車場あり 昆虫館前にサイクルスタンドあり。 二輪車は駐車場に駐車するものと思われる。 |
入 場 料 | 無料 |
割引情報 | なし(無料) |
備 考 |
2025/08/09 update