中央構造線 溝口露頭
この施設について
西南日本の中央部を横断する最も長大な構造線(断層)である中央構造線の露頭は、中部地方においては国道152号線沿いにいくつかある。その国道152号線自体、中央構造線の断層による地質の悪さのため途中2箇所でトンネルを掘ることができず途切れており、日本のトンネル技術の敗退とまで言われた。2023年5月26日、やっとそのひとつ青崩峠のトンネルが貫通し、トンネル技術が勝利した。
中央構造線を見ることができる露頭は、愛知県から長野県にかけて国道152号線沿い(というより、中央構造線に沿って国道がつくられたというのが正解)に多数あり、駐車場や見学コースが整備されている。
・板山露頭 (伊那市)
・北川露頭 (大鹿村)
・城の腰露頭(大鹿村)
・安康露頭 (大鹿村)
・程野露頭 (飯田市上村)
・長篠露頭 (愛知県新城市長篠古渡)
長野県伊那市にある溝口露頭も、そのひとつ。他の露頭は河原に降りるなどしなければならないが、この露頭は手すりの付いた歩道と階段が整備されておいる。
ダム湖増水時に水没することがあるという記述があるものの、通常時は安全に観察することができる。
露頭は、湖を背に左側(北側)が茶色っぽい岩石で構成された内帯(領家帯、約1億年前の岩)、中央構造線の割れ目に沿って入り込んだマグマが冷えて固まったうす茶色地層(珪長質岩脈、約1500万年前の岩)、さらにその右側(南側)が黒っぽい岩石で構成された外帯(三波川変成帯、7000~8000万年前の岩)であり、マグマが冷え固まった岩石の両側が中央構造線となる。色が明確に違うため、外帯との境界は大変わかりやすい。
施 設 概 要
U R L | https://mtl-muse.com/mtl/outcrop/mizoguchi/ 断層露頭の展示のためウェブページは存在しません。 そのため、大鹿村中央構造線博物館のサイトをリンクさせていただきました。 外部サイトにリダイレクトされます |
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住 所 | 長野県伊那市長谷溝口1116 |
電話番号 | なし |
開館時間 | 24時間見学可能。ただし、付近に民家がありますので常識的な時間での訪問を。 |
休 館 日 | なし |
アクセス | 伊那市コミュニティバス・長谷循環バスはあるものの、出発地が「高遠」であり、手ごろな見学時間に行き帰りできるバスもないため、自家用車での来訪を強く推奨。 |
駐 車 場 |
無料駐車場あり。 駐輪場は見当たらない。 二輪車は普通車スペースに駐車。 |
入 場 料 | 無料 |
割引情報 | (無料) |
備 考 | 国道152号線沿いにある美和郵便局南の細道を下る |
2024/07/20 update