名古屋から行く科学館・動植物園・水族館・プラネタリウムガイド

飯田市美術博物館

飯田市美術博物館全景

この施設について

 伊那の自然と文化を一堂に展示する施設。全体は大きく美術展示、自然文化展示、プラネタリウムの3つに分かれる。それぞれ個別に観覧料が設定されているため、見学するゾーンの観覧券を購入する必要がある。美術ゾーンは飯田生まれの画家菱田春草にまつわる展示があるようだが、本稿の趣旨とは外れるため割愛する。

 自然・文化展示は、セットになっており、自然関係の展示室と文化関係の展示室が分かれている。こちらも、文化関係は本稿の趣旨とは外れるため割愛する。

飯田市美術博物館/化石標本  自然・文化展示のコーナーに向かうと、まず目に入るのが化石標本である。ゾウ、大型は虫類、哺乳類などが展示されている。

飯田市美術博物館/伊那立体地図  自然・文化展示コーナーに下りる階段に付近の立体地図が設置されている。大きく、また光の入り方もよいので伊那谷の様子、そして中央構造線の谷がよくわかる。

飯田市美術博物館/飯田の自然ジオラマ  自然展示室には、近隣の自然として剥製を用いたジオラマが目を引く。

 飯田市上村にある御池山隕石クレーターの解説、飯田市東部を南北に縦断する中央構造線とそれを作る岩石などの展示、飯田市付近の地層の解説などもある。
飯田市美術博物館/御池山隕石クレーター岩石 飯田市美術博物館/飯田近辺の岩石標本

飯田市美術博物館/展望台からの眺望  中央の階段を上がるとプラネタリウムの入り口があるが、正面には出入口があり、展望台に上る階段がある。飯田市美術博物館自体、伊那谷の河岸段丘の上に建っているため展望台から周りの山々が一望できる。


 せっかく飯田に来たのであれば、飯田名物「電車と競争」に挑戦するのも一興。(ただし、交通事故と熱中症にはくれぐれも注意のこと)

プラネタリウム

飯田市美術博物館/プラネタリウムホール

飯田市美術博物館/デジタルプラネタリウム

  プラネタリウム諸元
光 学 投 影 機 なし
デジタル投影機 コニカミノルタプラネタリウム製 SUPER MEDIAGLOBE-II
ドーム諸元 ドーム径12m、水平、座席90席、一方向配置
設 置 年 2011年3月デジタル化。1988年10月のプレオープン時からデジタル化するまでは光学式プラネタリウム・コニカミノルタMS-10ATを使用
上映時間 平  日:なし
土日祝日:10:30~、13:30~、15:00~
備  考

 このプラネタリウムには「天歩」という愛称がついている。
飯田市美術博物館/ドーム全景 飯田市美術博物館/SUPER MEDIAGLOBE-II
 基本的に土日祭日のみの上映。夏休みも平日上映はない模様。1日3回の上映であり、時間によって「ドーム番組のみ」「星空生解説とドーム番組」「星空生解説とドーム番組、飯田市美術博物館オリジナル番組」という構成となっているため、自分の見たい内容の時間に合わせる必要がある。

 諸元でも明らかなように、飯田市美術博物館はデジタル投影機しかもっていない。現在閉館してしまった岐阜県の飛騨プラネタリウムと同様、おそらく壊れた時のサポートの容易さだけでなく、光学式投影機のメンテナンス、ドーム番組を上映するためにはデジタル投影機が必要などを考えれば仕方ないことかもしれない。光学式プラネタリウムに慣れた目だと、星のぼやけや明るさの区別のしづらさなどはあるが、プラネタリウムの灯を消さない努力は評価できる。デジタル機器は更新が早いので、解像度が上がればこの問題もほどなく解消されよう。

 プラネタリウムの入り口とは反対側の階段を上ったところに1988年10月から2010年12月5日まで現行機の前に使用されていたコニカミノルタMS-10ATが静態展示されている。
飯田市美術博物館/デジタルプラネタリウム
 個人的には2球式のプラネタリウムが好きなので、なんとかこの子にがんばっていてもらいたかった気もする。解説員さんも、数千万円かけて光源をLED化したところがありまして…とおっしゃっていたので、光学式プラネタリウムに愛着があるのだろう。光源をLED化したプラネタリウムとしては、富山県「黒部市吉田科学館」のMS-20AT、山形県「北村山視聴覚教育センター」のMS-8、愛知県「とよた科学体験館」のINFINIUM Sなどがあるようである。LED化すれば扱いは格段に楽になるだろう。

施 設 概 要

U R L https://www.iida-museum.org/
外部サイトにリダイレクトされます
住  所 長野県飯田市追手町2-655-7
電話番号 0265-22-8118
開館時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休 館 日 月曜日(祝日の場合は開館)、土日を除く祝日の翌日、年末年始。臨時休館日あり
アクセス JR東海 飯田線 飯田駅より徒歩20分
駐 車 場 無料駐車場あり。
駐輪場は見当たらない。
二輪車は普通車スペースに駐車することになろう。
入 場 料 プラネタリウム/
 大人:250円、高校生:150円、小中学生:50円、幼児:無料
   ※座席が必要な幼児は小中学生料金が必要

美術自然文化展示/
 大人:310円、高校生以下:無料

自然文化展示のみ/
 大人:150円、高校生以下:無料
割引情報 障碍者割引、団体割引、JAF割引
備  考

2025/06/08 update