名古屋から行く科学館・動植物園・水族館・プラネタリウムガイド

明石市立天文科学館

明石市立天文科学館全景

この施設について

 明石市にある天文に特化した科学館。日本に現存する天文科学館の中では、最初に竣工した館として知られている(Wikipedia)。天文科学館の建物は、日本標準時子午線である東経135度線直上に建設されている。建物外面には東経135度を示す漏斗が、直上には全高56mの時計塔が設置され、時を刻んでいる。現在の時計は服部セイコーから寄贈されたもので、阪神淡路大震災時刻に止まった2代目に代わり1997年に設置されたものである。
明石市立天文科学館・子午線を示す漏斗  明石市立天文科学館・時計塔

 館内の移動は何か所かにある階段と、エレベータを用いるが、階段のつなぎが少しわかりづらいきらいがある。

 1階はエントランスとミュージアムショップがある。

 2階はプラネタリウム待合室とプラネタリウム入り口がある。プラネタリウム待合室には、プラネタリウムの仕組みを解説した模型やプラネタリウムの部品が展示されている。

 明石市立天文科学館・プラネタリウム入口  明石市立天文科学館・緯度変化の模型
 プラネタリウム入口(左) と 緯度変化の模型(右)
 明石市立天文科学館・月投影機  明石市立天文科学館・恒星投影機に映し出される恒星
 月投影機(左) と 恒星投影機に映し出される恒星(右)

 3階は天文ギャラリーや時に関する展示。各種観測器具などが展示されている。
 明石市立天文科学館・子午儀  明石市立天文科学館・天文ギャラリー

 4階はキッズルームと称して子供の遊び場が設置されている。

 4階から屋外に出ると、各種日時計が展示され、天気の良い日はそれぞれの日時計が時刻を刻んでいる。
 明石市立天文科学館・日時計広場  明石市立天文科学館・人間日時計

 13階、14階は展望室があり、明石の街だけでなく、瀬戸内海や明石海峡大橋、淡路島まで一望できる(明石海峡大橋自体は1階入り口からでも見えるが)。眼下には館の南、山陽電鉄人丸前駅に描かれている東経135度の線も見える。逆に北側は六甲の山々を望むことができる。館自体、小高い丘に建っているため、館からの眺めは、どの階層でもよい。逆に、遠くからでもこの館を認識することができる。
 明石市立天文科学館・明石海峡大橋  明石市立天文科学館・山陽電鉄人丸前駅の東経135度ライン
 明石海峡大橋(左) と 山陽電鉄人丸前駅の東経135度ライン(右)

 16階は天体観測室。中央には口径400mmの反射望遠鏡が設置され、月1回ある天体観望会で公開されているそうである。訪問時はタイミングがよく、昼に金星を見せていただくことができた。
 明石市立天文科学館・400mmの反射望遠鏡

 また、建物外(館から出場しなければならない)に出て、時計塔のある館を回り込んで登る小道を登りきると月照寺の山門前に子午線標示柱 (トンボの標識)がある。
 明石市立天文科学館・小道  明石市立天文科学館・子午線標示柱  明石市立天文科学館・子午線標示柱上部

プラネタリウム



  

  

  プラネタリウム諸元
光 学 投 影 機 カールツァイス・イエナ社製 Universal 23/3 (UPP 23/3)
デジタル投影機 コニカミノルタプラネタリウム「SUPER MEDIAGLOBE II」
ドーム諸元 ドーム径20m、水平、座席300席、同心円配置
設 置 年 1960年6月10日
上映時間 9:50~、11:10~、13:10~、14:30~、15:50~
ただし、平日は9:50~の回は団体予約があった場合のみ上映、土日祝及び学校休業日の11:10~、14:30~の回はキッズプラネタリウムが上映される。
備  考

 日本で最も古いプラネタリウムで、2012年には稼働期間の長さが日本一、世界でも第5位となる博物館級のプラネタリウム投影機が目玉。恒星原盤は当時のものを使っていると思われ、投影可能な恒星は1等星から6等星まで全天で約9,000個であるが、この数は肉眼で見ることができる恒星の数であるため、星の投影数は他の機種ともそん色はない。ただ、星の明るさを投影された星の直径で表しているため、今頃のプラネタリウムに慣れた目には奇異に映るかもしれない。しかし、ここに映し出されている星の世界は、名古屋市科学館のツァイスⅣ型そのものであり、解説のスライド入れ替えの音さえあれば、昔の名古屋市科学館にトリップできる。古い機械ゆえ、パーツが製造されていなかったり、メンテナンス、保管など今のプラネタリウムにはなくなったいろいろなご苦労があるはずである。運用されている方々には敬服するばかりである。解説は当然、肉声による解説。また、補聴器を使われている方のために磁気ループ式補聴システムが設置されている。

施 設 概 要

U R L https://www.am12.jp/
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住  所 兵庫県明石市人丸町2-6
電話番号 078-919-5000
開館時間 9:30~17:00(入館できるのは16:30まで)
休 館 日 月曜日、第2火曜日、年末
※ 月曜日または第2火曜日が国民の祝休日と重なるときは開館し、その翌日が休館
アクセス JR西日本 山陽本線明石駅から東へ約1km(徒歩約15分)
山陽電車人丸前駅から北へ約0.2km(徒歩約3分)
駐 車 場 明石市立天文科学館前に有料駐車場あり。2時間まで200円(以降1時間100円)
駐輪場あり。入り口を登って右手。
二輪車も自転車と同じ駐輪場に止められるようである。
入 場 料 大人:700円、高校生以下無料。
割引情報 JAFカード、イオンクレジットカード提示(支払いは現金)で630円(5名まで)
明石市外在住65歳以上350円、明石市内在住65歳以上は無料
団体割引、障碍者等割引
備  考 料金支払い時に、プラネタリウム希望回の整理券をもらえる。プラネタリウムは自由席。
JR山陽線明石駅からの道は、割と細い路地を歩くことになる。要所要所には案内板があるし、開けたところからは時計塔が見える。

2025/01/06 update